小林則子(こばやし のりこ)氏のこと…
 
海洋ジャーナリスト/エッセイスト
東京都出身(昭和21年9月25日生)
都立白鴎高校、津田スクール・オブ・ビジネス卒業
三井物産、AP通信社、月刊「オーシャンライフ」(集英社)編集部に創刊から参加
 
受賞
朝日体育賞(朝日新聞社)   1975年の太平洋航海に対し
ビッグスポーツ賞(テレビ朝日)    〃
フランス政府青少年スポーツ金賞    〃
パイオニア賞(森田たま記念)     〃
ロレックス・フロンティア賞      〃
エイボン女性賞        1983年日本周航に対し
民放連ラジオ・ドキュメント賞 1984年 〃
東京都民文化栄誉賞      1987年 〃     ほか
      
1964〜 外洋ヨットを始める。
   レース、クルージングに参加。
1974 オーシャンプレス社創立
   に参加。
1975 沖縄海洋博協会主催・太
   平洋横断単独ヨットレー
   スに参加。
   サンフランシスコ〜沖縄
   間12,000キロを57日間で
   走破。
  使用艇:リブ号(全長9m)
1978〜「リブ号海上編集室・日
   本周航歴史取材航海」
   スタート。
   現在まで20次にわたり、
   日本沿岸、中国、朝鮮半
   島(万僕)、ロシアなど
   歴史的航路をたどる調査
   ・取材航海を実施、継続。
   内外250余港を訪問。
   完全無事故航海継続中。
   使用艇:リブII、III、
   V世号(全長9〜11m)
   女性クルーを中心に活動。


    (本の紹介に掲載)



著書
『リブ号の航海』(文藝春秋社)太平洋横断航海記・大宅賞候補作
『ヨット』(平凡社 カラー新書) 解説書
『リブ号 さあ出発!』(ゆまにて出版) 随想集
『ヨット全科』(平凡社) 入門書・翻訳
『ロマンチックチャンレンジ』(筑摩書店) 航海記・翻訳
『やさしく海に抱かれたい』(集英社) 随筆集 ほか
  海に囲まれた日本ですが、ヨットで海に出ると「道楽してる」と言われます。
 まるで日常生活を顧みない行為で普通の人のやることでは無い…と。
 海に気楽に出かけ楽しむ事が一般的な事ではないのです。これはヘンでしょう?
 どうしてだと思いますか。
 それは多分、ボート、ヨットが普及している欧米と比べて、
・荒れた海に囲まれていて静穏水面が少ない、船酔いしやすい、転覆しやすい
・海の荒波、河川の洪水を防ぐ高い堤防に囲まれていて、船の揚げ降ろしと係船が
 できる場所が少ない。
・港は商船と漁船が優先されていて個人のボートやヨットが使える港が乏しい。
・泊地に適した静穏水面が少ない。
・つまり、ボート保管のためのコストが高い。あるいは、近くに保管場所が確保で
 きない。
・検査制度、免許制度がある。外国製品をそのままでは使用できない。 
                      といったことがよく言われます。
 英国では王家が自らヨットを持っていて、国民が海に出ることを奨励していると、
「ロイアル・ヨットの世界」にも書かれています。日本ではまず漁業と商船のため
にさまざまな制度やインフラが整備され、プレジャーボート等はもってのほか…と言
う雰囲気が漂っていますが、これはお役所の仕事に大いに関係がありそうです。
 しっかりと理論的に批判したものに、小林則子さんの著書があります。

「窮屈な海」☆マリンスポーツの暗闇
 (RONZA(朝日新聞の月間オピニオン誌)1997年8月号) 
「やさしく海に抱かれたい」でもやんわりと書かれております。

 彼女の論の概要は簡単にWebでも読むことが出来ます。ぜひ次のURLからアクセスして
下さい。
   http://chikyu-to-umi.com/BOAT/Ronza1.htm
 「海洋国」ニッポンの海洋レジャーが窒息しかかっている。海のさまざまな規制が、
マリンスポーツの現実に即していないからである。一方で天下りはひきもきらず、行
政主導の権益拡大も着実に進んでいる。
 いったい、この国の海洋文化はどこにいこうとしているのか。愚かしい海の現状を海
洋ジャーナリストたちが徹底報告する…と

 少し古いですが日本海事図書館の講演内容も一読してみてください。
 http://nippon.zaidan.info/seikabutsu/2004/00459/contents/0023.htm

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